10月20日、今年度の労働災害防止大会(安全大会)を開催いたしました。
例年、工事現場におけるリスクアセスメントや、従業員のメンタルヘルス等に関する講習が多いなか、
今年度は世の中で多くのトラブルとなっている「ハラスメント」について、
経営者・雇用者双方が正しい知識を身につけるべく、「ハラスメントの基礎知識と防止」を題材に、
神奈川県中小企業団体中央会のご協力のもと、社会保険労務士法人「ことのは」の社会保険労務士の方を講師としてお招きし、開催することといたしました。
「ハラスメント」というと、セクハラ(セクシュアルハラスメント)やパワハラ(パワーハラスメント)という言葉をよく耳にしますが、現代では本当に多くのハラスメントによる問題があります。
中小企業においても、2022年4月より職場におけるパワハラ防止法が義務化され、
雇用管理上必要な措置を講じることが義務付けられています。
建設業界は、力仕事で男性比率も多く、どうしても「指導=怒鳴られるもの」というイメージがあり、
「この業界では仕方ないこと」と片付けられてしまうことも事実であったかと思います。
しかし、そもそもその概念自体が間違っており、これからの建設業界を盛り立てていくためにも、慣例を見直すこと・意識改革・体制整備は今まさに必要なことです。
本研修には、代表者・従業員どちらの方も参加されており、代表者は自社におけるハラスメント防止の体制をいかに整えるか、従業員は被害者・加害者の双方になりうるという認識をもつため、様々なハラスメントに関する知識を学びました。
ここで、ハラスメントの種類クイズです!
以下の俗称ハラスメントの、正式名称はなんでしょう??
また、どのような意味でしょうか??
①セクハラ ②パワハラ ③マタハラ
④パタハラ ⑤ワクハラ ⑥ジェンハラ
⑦モラハラ ⑧アルハラ ⑨スメハラ
正解は!!
①セクハラ/セクシュアルハラスメント:性的発言・行動、性的いやがらせ
②パワハラ/パワーハラスメント:地位や権力の優位性を背景に精神的・身体的苦痛を与えること
③マタハラ/マタニティハラスメント:妊娠・出産に伴ういじめや嫌がらせ,解雇・雇い止めなど
④パタハラ/パタニティハラスメント:男性社員が育児休暇を取得する際、職場から受ける嫌がらせ行為
⑤ワクハラ/ワクチンハラスメント:コロナワクチン未接種の人への強制や差別
⑥ジェンハラ/ジェンダーハラスメント:性別で人の行動を制限する発言や態度のこと
⑦モラハラ/モラルハラスメント:モラル(道徳)による精神的な暴力、嫌がらせ
⑧アルハラ/アルコールハラスメント:お酒に関連する嫌がらせや酔った上での迷惑行為
⑨スメハラ/スメルハラスメント:臭いが原因で周囲に不快感を与えること
こうやって見ると、本当にいつ何がハラスメント行為になってしまうか分からなくなります。
中には「何でもかんでもハラスメントって言われたら、何もできないよ」と思う方もいるでしょうが、
こういったハラスメントを防ぐには、相手の気持ち・立場・状況を考えて発言・行動する、ということがとても大切なのだと考えさせられました。
講習の中では「こういった場合はハラスメントにあたるのか?」などの質問も多くあり、
参加された皆さんがとても真剣に学んでいる姿が見られました。
世の中はどんどん変化しており、「今まではこうだったのに」ということが本当に数多くあります。
ハラスメント問題も、「昔ならいちいち問題にしない」ということが多く(そもそもそれ自体が問題なのですが・・・)、変化に対応していくことが難しいとすら感じることもありますが、
対応できなければ生き残っていけないということ、そのための知識を得る機会を、これからも組合では企画していかなければいけないと思えた1日となりました。
そして、今以上に発言や行動には気をつけなければ!と思った、
南の水道組合でした(^^)